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学校休校は専門家会議「完全スルー」で決まった、社会不安を生みかねない ダイヤモンド編集部 2020/03/03 06:00 up

<注:インタビューは2/28 ネット掲載は3/3

政府の専門家会議の一員にも加わる感染症と公衆衛生の専門家である岡部信彦・川崎市健康安全研究所長に、政府決定の評価と今後の対策の見通しについて聞いた。

 

Q. 安倍総理が3月2日からの全国の小学校・中学校・高校の休校を要請しました。これは政府のコロナウイルス専門家会議で検討された内容ですか。
A. そもそも諮問されておらず、こちらから提言もしていません。将来の可能性も含み議論したということすら、ない。政府は「専門家会議の答申を受けて方針を決めるルールにはなっていない」という言い分なのでしょうね。
専門家会議が立ち上がったのもつい最近ですし、これまでも3回しか開催されていない。
明日(2月29日)が4回目の開催ですね。僕は2009年の新型インフルエンザのときも専門家会議に入っていましたが、あれは比較的早く立ち上がって、さまざまな対策はそこで議論して決めることになっていました。今回はそうではない。
2月24日に専門家会議が出した声明は、これからの行動計画についてかみ砕いたもので、あれが委員の共通の考え方です。その中で「不特定多数の見知らぬ人が、換気が悪い狭いところに長時間留まる、ということは感染リスクを高めるので控えてほしい」と言っています。大体想像がつきますよね。さらに、この対象となっているのは若者を含め大人の集団で、中でもハイリスクなのは高齢者である、特に先ほどの感染リスクの高い環境に病人が来てもらったら困るので、具合の悪い人はそういったところに来ないでほしい、というのが強調点です。そもそも、今回のような全国全学校閉鎖ということには、声明の中でも触れていないんです。

 

Q. 学校の一斉休校は感染拡大防止に意味があるのでしょうか。
A. 感染を食い止める効果が皆無かと問われると「皆無ではない」という答えになります。学校で感染者が出たとすれば、閉鎖すればそこから患者が知らずにほかの人にうつす連鎖は防げる。インフルエンザやはしかでも学級閉鎖はやりますよね。
ただし、新コロナウイルスの病態と感染者の年齢層と危険率を考えたらどうか。いまのところ子どもたちの発症は非常に少ない。中国でも大人の感染者ばかりで、小中学校で多発したという報告はなく、発症した子どもでも重症者がいない。その状況でこうした一律の学校閉鎖をすることをどう考えるか、これが一点です。
さらに、感染の傾向には地域差があります。学校で発生している北海道は別の議論ですが、東北6県はいまのところ発症者がいない。九州でも全県では出ていない。そのなかで、全国で一斉にやっていいのかどうか。感染者がいる北海道と神戸と鹿児島の状況は当然ながら違う。横浜でも東京でも出ている感染者がなぜか川崎では出ていないのです。自治体によって、何が最適なのか考える時間が必要です。
そして、この新コロナウイルスという病気自体の特性を考える必要があります。例えばこれがエボラ出血熱のように致死率50%などのものであれば、「ウイルスの潜伏期間は家から出ないでください」という処置が重要なのはわかる。しかし、今回の場合発症者の80%は軽症で済んでいます。致死率は中国で2%、武漢を除けば1%です。インフルエンザが0.1%であることを考えれば、無視できない病気であることは否定できません。感染が広がればいくら低い割合でも亡くなる方が増えてきますから。ただし、学校を一律全校休校とするほどの対処は、果たしてどうなのか、と。
前々からこういう話を検討していて、「流行がこのくらい広がり患者がこのくらいの数になったら実施しよう。その際保護者の仕事や給食のやりくりをどうするか、学校の先生がその間どういうことをやらなければならないか。共働きが圧倒的に多い生徒の父母の仕事をどうするのか」などの話し合いをしておくことがあれば別の話でした。今回の措置にはそのくらいの用意は必要だったはずです。
例えば病院で医療に関わる女性は多い。子どもを預けながら働いている人のことを考えなければ、医療の縮小につながる。実は09年の新型インフルエンザの時も、学校閉鎖の時には医療機関に勤めている人の子どもが優先的に保育園や学童保育などを使えるように決めていました。本来であれば、事前にそういう検討を丁寧にやる必要があった。

 

Q. 今回は、全国一律学校閉鎖するほどの事態ではなさそうだと
A. そもそも、1日で決定して実行するほど緊急性が高いものなのか。今回のように、何の事前の準備もなしにいきなり断行する必要があるのは、致死率が50%というようなときです。僕は致死率20%のSARSでもそこまでやるのはおっかないと思う。僕は医学の方の専門家ですが、今回の措置は医学的な効果よりも社会的なインパクトの方が大きいだろうと思います。
コミュニケーションの方法の問題もあります。僕らは患者さんを受け持っていてあまり悲観的なことは言いません。例えば患者さんに「致命率が10%あるので危ないですね」というと患者さんはドキっとしますよね。「90%は大丈夫です」といえば、同じことではあるけれど受け取り方はだいぶ違いますよね。そういう配慮ある説明がないと社会不安を生みますよ。

 

Q. 岡部さんが専門家委員を務められた09年の新型インフルエンザ流行の時には、どのような対策が取られたのでしょうか。
A. 新型インフルはメキシコなどでは十数%の致死率がありましたが、日本で致死率と全体の死亡数を下げるという意味では成功しました。残念ながら亡くなった方はいらっしゃいましたが。あの時は、神戸で高校生に感染者がみつかり、小学校から高校まで関西全域に広がってしまった。当時の発症者は若者や子どもだったので、関西地方の学校を一律的に1週間休校にしました。ただ、その学級閉鎖で子どもたちが動かなかったため、その後大人の感染はなく社会に漏らさなかった。当時は批判も浴びましたが、関西方面での封じ込めには成功しました。その間に、緊急的な対応が多少は準備できましたから。
新型インフルの対策文書には「専門家の意見を入れること。そして行動制限をきつめにするのは仕方がないけれど、制限を見直すときは、厳しくするだけでなく解除する見直しもちゃんとやるように」と、書き入れています。
専門家会議ができた時から「新型インフルの時に作成した行動計画を見てくれ、国でもそうした行動計画を作るべきだ」とずっと言い続けてきました。現に川崎市はこれに従って行動計画を作っているのです。

 

Q. 政府の一連の新コロナウイルス対策が、何を達成しようとしているのかが示されていないように感じます。
A. そのとおりです。・・・

 

Q. 新型インフルの過去の知見が生きていない。
A. 怖がらないでください、と言っている政治家が一番怖がっている。逆にこうしたことが不安材料となり、医療崩壊などにつながります。僕は医療崩壊は絶対やっちゃいけないという立場でいろいろなところで説明しています・・・

 

Q. 学校休校については、自治体ごとの「工夫」を求めるという文科相の発言もありました。
A. 発症が一例も出ていない自治体と、数例出た自治体、若者で出た自治体、お年寄りで出た自治体でそれぞれやり方は違うんです。人口密度によっても違う。小さい自治体などで自治体が判断できない場合は、国に相談すればいい。
それから、休校などのような行動制限をする対策を決めるときには、その規制をどの条件で解除するかということを考えることも必要です。・・・学校を休校にしても、・・・お父さんが感染して自宅にいたら意味がないわけです。
(以下、略)

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※ 決して愚を繰り返さないで欲しいとの願いを込めて、わが人生(古希人:余生は?年)の備忘録として引用掲載した。

 わが憤り・思いと祈りは、軸ブレがない。 検体採取・・・

学校の一斉長期学年末臨時休校:憤り・思いと祈り 2020/3/1() 

※ 児童・生徒に通常通りの登校を決定/ 栃木県茂木町 2020/3/4  

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新型コロナウイルス感染症対策の基本方針|令和2年2月25日|対策本部決定] 

インフルエンザなどの心配があるときには、通常と同様に、かかりつけ医などに相談][対処:私見] 2020/2/18  

新局面・急展開:自学・私見 2020/2/18 05:15 

新局面・急展開:自学・私見 2020/2/14 11:10 

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⇒ 臨床小児科医としての備忘録

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憤り・思いと祈り : 方策提案 2020/3/1()  に係る関連記事

 

◆ 全国の小中高、3月2日から臨時休校要請 首相 日本経済新聞 2020/2/27 18:38 (2020/2/27 19:17更新) 

安倍晋三首相は27日の新型コロナウイルス感染症対策本部で、全国の小中学校と高校、特別支援学校に臨時休校を要請する考えを表明した。3月2日から春休みの期間で実施を求めた。実際に休校するかは学校や地方自治体の判断となる。子どもを持つ保護者は働き方の見直しを迫られる。首相は休暇取得などへの環境整備に協力するよう各企業に呼びかけた。
首相は「子どもたちの健康、安全を第一に考え、多くの子どもたちや教員が日常的に長時間集まることによる感染リスクにあらかじめ備える」と述べた。「全国すべての小学校、中学校、高等学校、特別支援学校について3月2日から春休みまで臨時休業を行うよう要請する」と語った。幼稚園や保育所、学童保育は対象から外した。
「ここ1~2週間が極めて重要な時期だ」と強調した。首相の要請は全国規模のイベント自粛に続く。27日の対策本部では、感染拡大抑制に向けて国に必要な権限を持たせる法案を準備するよう関係閣僚に指示した。

 

◆ 首相、全国の小中高校に3月2日からの臨時休校を要請 朝日新聞DIGITAL 2020年2月27日 20時41分 

安倍晋三首相は27日、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐために、全国すべての小中高校と特別支援学校について、3月2日から春休みに入るまで臨時休校するよう要請した。法的根拠はないが、感染者の増加を踏まえ要請に踏み切った。・・・
首相は首相官邸で27日開いた対策本部の会合の終了前、「感染の流行を早期に収束させるためには、患者クラスター(集団)が次のクラスターを生み出すことを防止することが極めて重要で、徹底した対策を講じるべきだ」と指摘。その上で、「何よりも子どもたちの健康、安全を第一に考え、多くの子どもたちや教員が日常的に長時間集まることによる感染リスクにあらかじめ備える観点から、全国すべての小学校、中学校、高校、特別支援学校について、来週3月2日から春休みまで臨時休業を行うよう要請します」と述べ、全国一律の休校を要請した。入試や卒業式を行う場合は、感染防止の措置を講じ、必要最小限の人数に限ることも求めた。

鳥取県は皆無(2020/3/11 現在)/ 都道府県別感染者数

​[都道府県別感染者数:NHK

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